清掃の仕事に興味を持って調べてみると、世間の声として目にするのが「清掃業はやめとけ」というネガティブな言葉です。そんな言葉に影響されて「世間の評価が低い仕事で働くのは嫌だな」「自分には向いてないかも」と最初の一歩を踏み出す前に諦めてしまうケースも少なくありません。
私は現在、行政書士の開業を目指しつつ、現場の清掃員としても働いています。実際に働いて分かった厳しい現実も数多く見てきましたが、同時にこの仕事のおかげで心身の健康と安定した収入を手に入れることができました。
そこで本記事では、現場経験者の視点から「清掃業はやめとけ」と言われる5つの真実と、ネットに溢れる嘘を暴いていきます。さらに、最新の科学的根拠に基づいた清掃の意外なメリットや、仕事選びに後悔しないためのポイントについても詳しく解説します。
現場で培ってきた「リアルな私の本音」と具体的な事例をもとに、あなたが清掃業で働くべきかどうか判断ができるようになります。他人の目に振り回されず、自分らしく健康的に稼ぎたいと考えている方は、ぜひ最後まで読んでください。
なぜ「清掃業はやめとけ」と言われるのか?避けられない5つの真実

「清掃業はやめとけ」と言われる背景には、単なるイメージや偏見だけでなく、人によって「そんな仕事は絶対無理!」と思われるような側面があることは事実です。
そのため、清掃業を始める前に不都合な真実として、給与水準の低さや肉体的な負担のほか、仕事の性質上避けられないマイナス面があることを理解しておく必要があります。
まずは、漠然と清掃業に興味を持っている人に向けて、「清掃業はやめとけ」と言われても仕方ない厳しい現実からお伝えします。
他の業界に比べて給料が低い
清掃業の多くは、特別な資格や高度なスキルを問わずに募集されているため、他の業界と比較して給与水準が低く抑えられているのが現実です。
アルバイトで働く場合、時給は最低賃金に設定されている現場も多く、どれほど丁寧に作業をこなしても大幅な昇給は見込めません。
一般的に給与水準が高い肉体労働であるにも関わらず、その対価として得られる報酬が少ないため、収入を重視する人が「清掃業はやめとけ」と言われるのは納得できます。
身体の疲れや痛みが出やすい
求人募集が多いオフィスやマンションなどの日常清掃の場合は、決してハードな肉体労働ではありませんが、常に身体を動かす仕事です。
特に中高年世代は体力の低下だけでなく、日頃から足腰に痛みを感じる人も少なくないため、清掃業を簡単な仕事として甘く考えていると、次第に身体を動かすルーティンワークに耐えられなくなります。
通常であれば1か月もすれば、仕事にも慣れて体力的な不安は解消されますが、無理を続けると身体の痛みが慢性化してしまう恐れもあります。日頃からストレッチを入念にするなど、身体のケアをしないと「清掃業なんてやめとけばよかった…」という結果になりがちです。
汚れ仕事をしなければいけない
清掃という仕事の性質上、他人が敬遠するような不衛生な場所で作業をすることは避けられません。
乱雑に散らばったゴミの片付けやトイレの汚物処理など、生理的に強い嫌悪感を抱くような場面にも日常的に遭遇します。
これらの業務は清掃業の基本であり、汚れや臭いに対する抵抗感が強い人など潔癖症の傾向がある人にとっては、精神的なストレスも大きく、清掃の仕事は不向きと言わざるを得ないでしょう。
清掃業に対する世間の偏見がある
世間的に清掃業は底辺の仕事として見られることも多く、自分のプライドが傷つくような場面に直面することがあります。
例えば、清掃中に通行人に挨拶をしても存在を無視されるなど、社会的に下に見られていると感じるときは少なくありません。そんな体験に憤りを感じる一方で、昔の職場の同僚や学生時代の友人に「清掃業をやっている」とは言いにくいのも本音です。
仕事自体に不満はなくても、他人の目が気になり「清掃業をやめたい」と思うほどのストレスを感じる可能性があることを覚悟しておいた方がよいでしょう。
将来のキャリアを描きにくい
「清掃業はやめとけ」と言われてしまうのは、将来的にステップアップしにくい仕事であることも理由として挙げられます。
現場の清掃員である限り、他業界でも通用するような汎用的なスキルや経験を身に付けることは難しく、転職するにもアピール材料は少ないのが現実です。
ビルメンテナンス全般のスキルを高めるために、「ビルクリーニング技能士」の資格取得などキャリアを高めていく方法はありますが、「将来はこうなりたい!」と思い浮かびにくい点も、清掃業が避けられる原因の1つかもしれません。

「清掃業はやめとけ」と発言する人の正体!現場経験者が嘘を暴く

主にネット上で見かける「清掃業はやめとけ」という言葉を目にすると、これから清掃の仕事を始めたいと考えている人は大きな不安を感じるのではないでしょうか。
しかし、このような否定的な意見を発信している人の背景を知れば、清掃業の仕事を諦めるほどの深刻な理由はないことが分かります。
ここでは、現場経験者の私が清掃業に対するネガティブな言葉に隠された嘘を暴いていきます。
清掃業に対して「強い偏見」を持っている人
一部に「仕事が見つからない変な人が清掃業をしている」といった強い偏見を持つ人がいます。しかし、少なくとも私が働く現場には仕方なく清掃業を選んでいる人はいません。
清掃の仕事を選んだ多くの人は「午前中の2時間だけ働きたい」「一人で集中できる仕事がしたい」「身体を動かして健康的に稼ぎたい」など、自分に合った働き方ができる点を重視しています。
そもそも清掃業に偏見を持つ人は、実際に働いたこともないのにイメージだけで発言していることが多いため、ネット上のネガティブな意見に惑わされないことが大事です。
単純に「清掃業が合わなかった」だけの人
ネット上では「ハードだからやめとけ」という声もよく見かけますが、求人募集の多いオフィス清掃などの日常清掃は世間一般のイメージよりもずっと楽です。それでも「やめとけ」と発言するのは、単純に清掃業が向いてなかった人だと思われます。
例として、トイレの汚れなどをどうしても生理的に受け付けないという方は一定数います。実際に「汚物処理がどうしても無理」と初日で辞めてしまう人がいるのも事実です。
清掃業に限らず、仕事には向き不向きがあります。清掃業に適性がある人なら「こんな良い仕事はない」と感じるほどストレスなく働けるでしょう。
ブラックな「職場環境の悪い会社」を選んでしまった人
「清掃業界はやめとけ」と強く否定している人の中には、たまたま「ブラックな会社」を選んだだけかもしれません。これは清掃業そのものではなく、その会社独自の環境に問題があるケースです。
深刻な人手不足の会社だと、一人に本来の倍以上の作業を押し付け、現場の空気もピリピリしがちです。求人票には「丁寧に教えます」とあっても、実際には研修もなく現場に放り出され、掃除道具の使い方すら満足に教えてくれない会社も存在します。
こうした環境で働けば、誰でも「もう二度とやりたくない」と感じるでしょう。しかし、清掃業だからブラックな会社という訳ではないため、余計な心配をする必要はありません。
清掃バイトの「求人募集で不採用」になった人
清掃業界を経験した人が「やめとけ」と発言するなら説得力がありますが、面接で不採用になり、愚痴や言い訳としてネット上で発信しているケースもあります。
「清掃バイトなら誰でも受かるだろう」という甘い考えで挑み、採用されなかったショックから攻撃的な言葉に変わってしまったパターンです。
このような話は仕事の採用に限った話ではありません。私は行政書士開業の情報発信も当ブログで発信していますが、資格試験に対して「誰でも受かる」「食っていけない」なんて否定的なことを言っている人が、実は試験に不合格だった人の妬みだったりします。
人手不足と言われる清掃業界ですが、決して「誰でもいい」わけではありません。「やめとけ」なんていう否定的な情報に惑わされずに、仕事を選ぶことが大切です。

「やめとけなんて言わせない!」働いて良かった清掃業の魅力5選

「清掃業はやめとけ」というネガティブな意見の影響を受け、求人に応募することなく別の仕事を探す方も珍しくありません。
しかし、実際に働いている人の多くは、他の仕事にはない「心地良さ」を感じています。
ここでは、現場で働く人たちが実感している、清掃業ならではの本当の魅力を5つに絞ってご紹介します。
掃除で気持ちもスッキリ!精神的に安定する(科学的根拠アリ)
清掃の仕事に没頭すると、不安や悩みなどの雑念が消えて心が整います。自分の部屋を掃除した後に気分までスッキリするのは気のせいではなく、しっかりとした科学的な根拠があります。
米国立衛生研究所(NIH)が公開する論文でも、清掃行動がストレス反応を和らげ、心拍数などの生理的指標を安定させることが大規模な調査データによって証明されています。
仕事を通じて身体だけでなく、心も健康な状態へと導いてくれるのは清掃業ならではの隠れた魅力の1つです。
【参考資料】 実際の清掃および清掃のシミュレーションがストレスの心理的・生理的影響を緩和する(米国立衛生研究所 NIH/PMC)
ダイエットにも最適!稼ぎながら健康的になれる
「お金をもらいながら健康的な生活を送れる」という点は、清掃業を始める大きなメリットです。デスクワーク中心の仕事は運動不足になりがちですが、清掃の仕事なら自然に体を動かせます。
私自身、これまで何度もウォーキングや筋トレに挑んでは挫折を繰り返してきました。しかし、仕事として歩いたり腕を動かしたりする生活に変わったことで、無理なく継続できています。
その結果、健康診断の数値が改善しただけでなく、ベルトに乗っていた腹も引っ込めることができました。稼ぎながら健康的になれるのは、理想的な生活スタイルと言えるでしょう。
人間関係の悩みが少ない!ストレスなく働ける
そもそも清掃業は一人作業が多く、人間関係の悩みが圧倒的に少ないのが特徴の1つと言えるでしょう。
清掃の仕事は基本的に一人で担当エリアを任されることが多いため、誰かに気を遣いながら作業する必要がありません。自分のペースで黙々と仕事を進められる気楽さがあります。
「仕事の悩みに引きずられて家でも気になって仕方がない」などのストレスもなく、仕事とプライベートを切り分けて、自分の時間を気持ちよく過ごすことができます。
収入の柱を増やせる!副業として働きやすい
清掃業は「副業」として働くには最適な仕事と言えます。勤務シフトに早朝や夕方などの短時間枠が多く、自分の生活スタイルに合わせて柔軟に働けるからです。
最近流行りのネット副業などは、何十時間も作業したのに収入がゼロということも珍しくありません。しかし、清掃業は働いた分だけ、確実に収入になります。
生活に金銭的な余裕が生まれると、心に余裕を持ってやりたいことに集中できるようになるため、清掃業を始めることが人生を好転させるきっかけになるかもしれません。
50代はまだ若手!老後まで仕事を続けられる
清掃業界では、50代はまだまだ「若手」として歓迎されます。年齢を理由に断られることが少なく、むしろ若い人と違って長く仕事を続けてくれると重宝されます。
実際に50代の私はアルバイト入社後すぐに正社員の打診があったほどで、他の業界のように年齢の壁を心配する必要がありません。
体力に合わせて無理なく続けられるため、定年退職をした後でも長く安定して働くことができます。「いくつになっても必要とされる場所がある」という事実は、将来への大きな安心感に繋がります。
【年齢や経歴の異なる幅広い人脈作りにつながるかも!?】
清掃業は採用時に年齢や経験を問われないため、普段の生活では接点がないような人たちと交流できる機会があります。
私と同じように他に目的や目標を持ちながら仕事をしている人も多く、世間的には「底辺の仕事」と言われる清掃業にみんな前向きに取り組んでいます。
主婦や学生のほか、元大手企業の役員や士業事務所の個人事業主などが働いており、清掃業を通じて思わぬ人脈形成に繋がるかもしれません。
【最終チェック】「清掃業はやめとけばよかった…」と後悔しない3つのポイント

ここまで読んで「清掃業はやめとけ」と言われるのは極端な意見だと感じた一方で、「それでも清掃業を始めるべきか」と不安を抱えている人もいるのではないでしょうか。
そこで最後に「清掃業をやめとけばよかった…」と仕事を始めてから後悔しないためのポイントを3つに整理しました。
3つの項目にすべて「YES」と答えられるなら、清掃業はあなたにとって十分に魅力的な仕事になります。ぜひ、仕事を始める前の最終チェックとして活用してください。
清掃業のマイナス面を含めて正しく理解しているか?
清掃業は「誰でもできる仕事だろう」「肉体労働だから稼げるはず」という間違ったイメージで始めると、仕事を続けていくことは難しくなります。
これまでにもお伝えしたように、清掃業の仕事には以下のマイナス面があります。
- 給料は高くない
- 常に身体を動かす
- 汚れ仕事は避けられない
- 世間的な評価は低い
これらのマイナス面を最初から十分に理解していれば、清掃業を始めても後悔する可能性は限りなく低いでしょう。
しっかり勤務先や仕事現場のリサーチを行ったか?
たとえ清掃業の適性があったとしても、勤務先や仕事現場の選択を誤ると過酷な作業が待ち受けています。「清掃業だから大変な仕事」なのではなく、「その職場がきついだけ」というケースは珍しくないからです。
一例として以下のような求人募集は、ブラック企業の可能性が否定できません。
- 仕事内容の説明がほとんどない
- 他の会社よりも際立って時給が高い
- 常に同じ現場の求人募集が出ている
- ネットの口コミなどで悪い情報が多い
また、同じ清掃業でもオフィスやマンション清掃のほか、商業施設や病院など仕事現場によって作業内容にも違いがあります。どんな仕事か不明な点が少しでもあれば、ネットでリサーチするだけでなく、必ず事前に応募する会社へ問い合わせしましょう。
他人の目を気にせず清掃業で働くことができるか?
最後にあらかじめ覚悟しておかないと、大きなストレスになりかねないのが清掃業をしていることに対する「他人の目」です。
以下のようにプライドが高く、自分自身が清掃業に偏見を持っているタイプは、清掃業の仕事に向いているとは言えません。
- これまでの経歴や肩書きにこだわっている
- 周囲に清掃業で働くことを公言できない
- そもそも清掃業に対して良いイメージを持てない
ただし、清掃業に対して肯定的な人でも「他人の目」は気になるものです。清掃業で働いている私自身も上記の内容に少なからず該当しています。
結局のところ、「他人の目は気になるけれど、それ以上に清掃業を始めるメリットが大きい」と自分の中で納得できるかどうか。その気持ちがあれば「清掃業はやめとけばよかった…」とはならないはずです。
おわりに:「清掃業はやめとけ」の言葉に惑わされずに興味があるなら働いてみよう!

今回ご紹介したように、清掃の仕事には「健康的に働ける」「人間関係のストレスが少ない」「将来も長く続けられる」といった、他の仕事ではなかなか得られない素晴らしいメリットがたくさんあります。
清掃業の現実をしっかり把握したうえで、「自分の生活に合った働き方をしたい」と感じているなら、清掃業は魅力的な選択肢の1つです。
「清掃業はやめとけ」といった世間のイメージや誰かの評価に惑わされることなく、少しでも興味があるなら清掃業で働いてみてはいかがでしょうか。
「週2日の1日3時間勤務」のような負担が少ないシフトから始めることも可能なため、求人募集をリサーチして、ぜひ清掃業への第一歩を踏み出してください。

