【開業準備】行政書士実務を学ぶオススメ本②「行政書士合格者のための開業準備実践講座」 

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行政書士合格者のための開業講義実践講座イメージ

私が行政書士に合格した約20年前には、開業準備に関する情報は、ほぼ皆無といえるような時代でした。時代は変わり、現在では行政書士の開業準備に関して、ブログやYouTube等で多くの情報がネット上に溢れています。

しかしながら、ネットの情報の弱点として「体系的に学びにくい」「情報の信頼性が乏しい」等の問題があることは否めません。その点、信頼・実績のある著者や出版社の行政書士の関連書籍は、それらの問題点をカバーしてくれます。

今回ご紹介する「行政書士合格者のための開業準備実践講座」は、行政書士の実務書として評価の高い「実務直結シリーズ」の著者と出版社による本であり、本書も同シリーズの1冊となります。

本書の目的となっている「開業で失敗しないための準備」を漏れなく理解するために、基本情報、オススメポイント、気になる点等を中心に詳しく解説していきます。

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目次

「行政書士合格者のための開業準備実践講座」の基本情報

本書は「行政書士のための実務直結シリーズ」として刊行されている「遺言・相続」「新しい家族法務」「建設業」「銀行の相続手続」「産廃業」の実務家養成講座の5冊(2022年6月現在)のプレ版として発行されており、「開業準備」に焦点を当てた内容になっています。

開業に向けての心構えはもちろん、具体的行動についても詳しく言及してくれている 「行政書士合格者のための開業準備実践講座」 の基本情報は下記のとおりです。

  • 書籍名:第3版「行政書士合格者のための開業講義実践講座」 
  • 著書:竹内 豊(行政書士)
  • 出版社:税理経理協会
  • 出版年:2016年5月(初版)~2020年9月(第3版)
  • 判型:A5版
  • ページ数:336
  • 目次(下記参照)

 以下の8部構成になっています(詳細内容等については、税理経理協会のHPでご確認ください )。

第Ⅰ部 成功するために「失敗」を知る―行政書士は「2つの違反」で失敗する
第Ⅱ部 失敗の「9つの要因」が業務に及ぼす影響―「9つの要因」が「2つの違反」を引き起こす
第Ⅲ部 「失敗しない体制」を確立する(開業準備その1)―開業前に失敗の「9つの要因」を補完する
第Ⅳ部 「実務脳」を習得する(開業準備その2)―「失敗しない体制」を「実務脳」で起動させる
第Ⅴ部 開業前に押さえたい「集客」「業務スキル」「トラブル防止の心得」「トラブル対策」のこと―開業後のことを開業前に知り開業準備を実務に即したものに仕上げる
第Ⅵ部 そこが聞きたい! Q&A30―失敗を回避する30問・30答
第Ⅶ部 開業で失敗しないための「骨法10カ条」 
第Ⅷ部 資料編

追記:2024年2月に最新版となる第4版が発売されました。行政書士の開業準備にスポットを当てたニッチな書籍にもかかわらず、第4版まで販売されているのは人気の裏付けといえるでしょう。

「行政書士合格者のための開業準備実践講座」の
オススメポイント

行政書士の受験とは比較にならないほどに、開業後に学ばなければいけないことは多いと言われています。だからこそ「開業準備」には最大限の労力を費やすことが必要です。その「開業準備」を確実かつ円滑におこなうのために、本書が役に立つオススメポイントを厳選して3つお伝えします。

開業で失敗しないための準備ができる

初版のはしがきにおいて、本書の目的が行政書士の開業を目指す者に「開業で失敗しないための準備」を提供することにあると記述されています。前述した目次をみていただければわかりますが、 第Ⅰ部から第Ⅶ部 まで、「これでもか!」というほどの行政書士業務における失敗しないための方法について多くのページが割かれています。

これは、行政書士の業務に潜むリスクについての記述が多いということでもあり、開業予定者にとって、開業に対する不安を払拭するどころか、むしろ不安を煽る内容になっているかもしれません。

しかし、それこそが、この本を信頼できると感じた点であり、最大のオススメポイントでもあります。行政書士を開業する際に想定されるリスクについて事前に知ることは、私にとっては行政書士で稼ぐ方法を知るよりも意味のあるものでした。
「開業で失敗しないための準備」は、言葉を変えれば「行政書士としての成功するための準備」につながるものといえます。

行政書士としての実務脳を叩き込んでくれる

本書のなかには、頻繁に実務脳という言葉がでてきます。特に行政書士受験に合格するための「受験脳」になっていた人にとって、開業を志すのであれば一早く専門家としての「実務脳」に切り替える必要があります。

「受験脳」から抜け出せない人や他の仕事に従事していた人に、行政書士としての「実務脳」へスムーズに切り替えるための手順について、マインド面だけではなく、具体的な行動に落とし込んだ方法を詳しく示唆してくれています。

開業予定者の疑問や不安等の「生の声」に答えてくれる

本書は行政書士の開業に焦点を当てたニッチな書籍にもかかわらず、改訂を繰り返している本であり、改訂の都度、読者の声を踏まえた新たな内容が追加されています。

最新の第3版では、開業予定者の選りすぐられた30のQ&Aが新たに追加され、内容がさらにグレードアップしています。ここでも、Q&Aを「失敗を回避する30問・30答」としており、この本のブレない強いコンセプトが感じられます。

開業予定者からの「生の声」だけに、痒い所に手が届く内容になっており、ネット情報等にもよくある質問についても回答がされています。ネット情報等がすべて誤りという訳ではなく、本書とネット情報等をあわせて確認することで、より確かな疑問や不安の解消につながります。

開業前に読むべき基本書として「行政書士法コンメンタール」は必読書です。「行政書士合格者のための開業準備実践講座」 とあわせて、是非ご覧ください。

関連記事:【開業準備】行政書士実務を学ぶオススメ本①「行政書士法コンメンタール」

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「行政書士合格者のための開業準備実践講座」の
ココが気になる

オススメポイント同様にあくまで個人的な主観ではありますが、読了した結果として、本書の気になった点についてもお伝えします。

開業準備に特化した本ではない

本のタイトルから「開業準備に特化した本」として購入すると、期待していた内容とは少し違うと感じる恐れがあります。それは、開業直前というピンポイントでやるべき準備というよりは、開業の前後にかかわらず行政書士の実務全般の準備という側面が強い印象を受けたからです。

たとえば、開業登録の申請方法等の基本的な記述はありません。開業するにあたって、行政書士会に提出する書類(行政書士登録申請書、履歴書、誓約書等)の記入方法や注意事項等、開業直前期のやるべき準備について絞った章立てがあれば、書籍タイトルのイメージに合致するように感じました。

開業のモチベーションが下がる

オススメポイントの最初に「開業で失敗しないための準備ができる」としましたが、これは、いよいよ開業という時期に「あれはダメ!」「これはこうしなければならない!」等、罰則の怖さや注意事項等について、多くを知ることにもつながります。

実際にこの本を読むと「こんな大変な仕事、自分にできるのか?」と不安が大きくなり、開業に向けて期待に満ちあふれた気持ちはバッサリと斬り捨てられます。私自身は読了後、開業に対するモチベーションが若干低下しました。

もちろん、この程度で開業に二の足を踏むのであれば「そもそも開業はするべきではない」ということになります。皮肉ではありますが、むしろ開業を踏みとどまらせることで「失敗をさせない」ということになるのかもしれません。

おわりに:【開業準備】行政書士実務を学ぶオススメ本②「行政書士合格者のための開業準備実践講座」 

行政書士に限られたことではありませんが、「開業準備」にスポットを当てた本となれば、一般的にその魅力ばかりに終始してしまう本を多く見かけます。

しかし、本書には、行政書士開業の魅力について記述されていることは殆どありません。その一方で、世間一般に言われる行政書士開業についてのネガティブな内容になっている訳でもありません。

良くも悪くもある行政書士のイメージに対して、余計なことは一切触れず、全編を通して「開業で失敗しないための準備」について、やるべきことを1項目ずつ丁寧に解説されている本になります。

さまざまな行政書士の噂レベルの話に振り回されることなく、本書に書かれていることを忠実に再現すれば、まさに「失敗しない」行政書士開業を実現できると思わせてくれる開業予定者必読の内容になっています。興味を持たれた方は、是非ご一読ください。

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