猫に服を着させて「あら、カワイイ!」なんて言っている人は、猫の気持ちを考えたら、「人間のエゴ」「最低の極み」でしかないと考えていた私。しかし、そんな私の考えを少しだけ変えてくれた出来事がありました。
ただ純粋に猫に服を着させたい姪っ子が100円ショップで大量に猫の服を購入してきたのです。猫もカワイイが姪っ子もカワイイ。せっかくお小遣いをはたいて買ってくれてきた猫のプレゼントを無下に扱うこともできません。そこで猫に服を着させることが、そもそも悪いことなのかを調べることに…。
その結果とともに、私自身が猫に服を着させるまでの気持ちの変化をお伝えします。
- 猫に服を着させることは絶対に良くないと思い込んでいる人
- 猫に服を着させるメリットを知りたい人
- ビビり・警戒心が強い猫に服を着させようとしたときの反応を知りたい人
姪っ子がたくさん猫の服を飼ってきた!


先日、姪っ子から「しらすとにぼし(保護猫の名前)の服を買ったから楽しみに待ってて!」とのメールが。もちろん、私が猫を服を着させることに嫌悪感をもっていることなど、姪っ子は知る由もありません。
曖昧な返事とともに、つい最近知ったGoogleの3D猫(下記参照)を新しい猫仲間の「しじみちゃん」と名前を付けて写真を送ったところ「しじみちゃんの分の服も買ってあげる」との思いもやらないメールが。
子どもの純粋さは時として大人を困らせるものです。家に姪っ子が遊びにきた日。大量の猫用服がプレゼントとして届けられたのです。
来客がくるとすぐに隠れ家の冷蔵庫の裏へと逃げこんでしまうビビリなしらすと警戒心の強いにぼし。姪っ子もそのことは知っていて、冷蔵庫の隙間から、少しだけ猫の姿を確認すると満足気に姪っ子は帰っていきました。もちろん、猫に服を着させる役目を私に託して…


猫に服を着させるメリットを知る



姪っ子からもらった大量の猫の服を前に、ネットで猫に服を着させることの是非について調べ始めた私。猫に服を着させるなんて、猫にストレスを与える等のネガティブなものばかりしかないと考えていましたが、意外にもメリットについての記載があることを発見します。しかしながら、その多くは「ん?」と疑問を持つものが殆どでした。
主なメリットとして記載されていたものは以下のとおり。
- 服を着させると猫がもっと可愛くなる
- 猫の毛が散らかるのを防止できる
- 防寒・乾燥対策になる
どうでしょう? 防寒・乾燥対策はわかるとしても、可愛くなるとか、猫の毛が散らかるだとか、まったく猫目線とは言えません。
しかし、「なるほど、たしかに」と思えるメリットが1つ。それは「ケガをした後等の術後服としての使用」です。
これならば、たとえ猫が嫌がっていたとしても、グルーミング等でケガの傷の悪化を防止するために必要な措置ですから仕方ありません。いざ、猫がケガをした時に服を警戒して「イヤイヤ」を繰り返すようなことがあれば、スムーズな治療ができない恐れもあります。
ケガとは異なりますが、万一の使用という観点では、震災時にハーネスを付けること等、猫の身体に本来は必要のないものでも付けることを我慢してもらわない時がくるかもしれません。
以上のことから、猫に服を着させるメリットとして「緊急時の訓練になる!」と私なりに結論づけをしたのです。

正直、猫に服を着させてみたかった


猫に服を着させる意味は、「姪っ子のために」と「猫にもメリット」の2つがありましたが、実のところ、そもそも私に「猫に服を着させてみたい!」という密かな願望がありました。
姪っ子より先に意外に豊富な100円ショップの猫の服を眺めては、猫のストレスを考えて買うことを躊躇していただけだったのです。
猫に服を着させることに一応の障害がなくなった今、あとは保護猫しらすとにぼしのご機嫌伺いのみ。猫に服を着させることは、当然のことながら、猫にストレスの他にもさまざまなデメリットに気を配らなければなりません。
ことは慎重に運ぶ必要はあるものの、猫に服を着させることに一応の納得ができたことで、いよいよ猫に服を着させることに挑戦することになったのです。

やっぱり猫は服が嫌いだった…


元来、ビビり猫のしらす♂と異常なほどに警戒心が強いにぼし♀。2匹に服を着させることは、そもそも難しいことはわかっていました。
だからこその「緊急時の訓練」の必要があったのです。それでも、保護当時と比較すれば、随分となついてきていた2匹。意外とすんなり服を着たくれることに少しだけ期待もありました。
特にウソのように甘えん坊猫に豹変したしらす♂は、今では一緒に布団で寝ることができるまでになった仲。チャンスはあると踏んでいました。そしてご機嫌よろしく、しらす♂が近寄ってきた隙を狙って服を着させようと試みるも・・・
やっぱり、猫は服が嫌いでした。不機嫌そうな顔で服を避け、ゴム紐をガシガシ。残念ながら初めての猫に服を着させる挑戦は失敗に終わったのです。

再挑戦はクリスマス!?少しだけなら…



猫に服を着させるメリットに加え、姪っ子を喜ばせたい気持ちがある以上、このまま猫の服を仕舞う訳にもいきません。
意外にカワイイ服といったら、人間同様に猫もメス猫のにぼしの方が興味を示すかも!?なんてことを思いつつ、服を着させるために今日も2匹のご機嫌を窺っています。
ただし、あくまでも猫に服を着させることにはデメリットがあることを忘れてはいけません。主なデメリットは以下のとおり。そもそも、余程寛容な性格でなければ、服を着させることは猫のストレスを与えるために注意が必要です。
- 毛づくろいができない
- 誤飲のリスクがある
- 毛並みや皮膚のチェックができない など
これらのデメリットもしっかりと踏まえたうえで、姪っ子に猫の服のお返しとともに、クリスマスプレゼント&2匹の服を着たツーショット写真を送ることができればよいのですが・・・。

おわりに
この記事を読んでいただいている方の中には、私と同じように猫の服を着させることに嫌悪感を抱いている人も多いかと思います。
私自身もあくまでも猫は自然のままの姿が一番と感じており、無暗に猫に服を着させることに否定的な考えをもっていることは、今も変わりはありません。
しかし、頭ごなしにすべてを否定することなく「猫の服がある意味」についても少しだけ柔軟に考えるきっかけになってくれたら幸いです。
